40代の看護師は家庭での責任も大きくなってくる

これまでとは状況が大きく変わってくる40代

40代になると、これまでよりもさらに責任の重い役職に就くことになります。常に高い集中力と緊張感が求められ、大きなストレスを感じます。それに長時間労働や連勤などが重なり、体力が消耗していきます。
40代は家庭における責任が増える時期でもあります。子育てだけでなく、親の介護が必要になってくるケースも少なくありません。しかし、看護師は不規則な勤務形態なので家庭とのバランスを保つのが困難です。特に、夜勤をしている場合は生活リズムが大きく乱れます。家族との時間を確保できず、それに対して罪悪感を持つ人も少なくありません。それがストレスになり、仕事のパフォーマンスにも影響します。また、近年は40代で子どもを授かるケースも少なくありません。産後はホルモンバランスが大きく変化することなども影響し、仕事と子育てを両立することが困難になります。
こういった様々な要因が影響し、睡眠不足や疲労の蓄積が深刻化します。40代は自律神経が乱れやすくなるので質のいい睡眠を取ることが難しく、十分に休めず回復に時間がかかってしまいます。体調を崩すことが多くなり、それが仕事にも影響します。体力的な消耗が、自身の将来に対する不安に直結します。

新しい世代や技術に対する不安

若い世代とのギャップに悩む看護師も多いようです。価値観や仕事の進め方に違いがあり、コミュニケーションを取ることが困難になります。自分の経験や知識を活かすことができない、あるいは新しい方法に適応することが難しいと感じるタイミングが増えてきます。それがストレスになり、孤立感が生じます。医療技術は日々進歩しており、それについていけないことに対する不安も大きくなります。自分のスキルが、今の医療現場では通用しないと感じてしまうケースも少なくありません。その結果、自己評価が下がり仕事に対するモチベーションも失われてしまいます。
また、組織の再編や人事異動などで職場の環境が変わり、適応に時間がかかってしまうケースも考えられます。これまでのやり方が通用しなくなり、新しいメンバーとのコミュニケーションが困難になることで、意欲も低下していきます。現在、多くの医療現場で新たなテクノロジーの導入が進められています。最新の医療機器やIT技術の導入が進むと同時に、それらを扱う看護師にも新たなスキルの習得が求められます。こういった新たなスキルの取得に時間がかかってしまうと、業務にも遅れが生じます。それに対して不安を感じている40代の看護師も少なくないようです。